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歯並びの悪化は年齢のせい?知っておきたい原因と改善策、予防方法を解説

監修:歯科医師 高島光洋


縦に積まれている、10代、20代、30代、40代と書いてあるブロックと木の人形

「以前は綺麗な歯並びだったのに…」
「最近、歯の位置が変わってきたような気がする…」
そんな風に悩まれていませんか?年を重ねたら歯並びが気になるようになった、とご相談に来られる方は少なくありません。
今回は、歯並びが変わる原因とそれに対する対策や改善方法についてお伝えしていきます。

年齢とともに歯並びが悪くなる5つの原因とは

ふと鏡を見た時や、食べ物が歯に詰まりやすくなった時、噛むのが以前よりも難しくなった時など、歯並びが変わったと感じる瞬間は様々でしょう。では、どうして歯並びは変わるのでしょうか?その原因を詳しくご紹介します。

①虫歯・歯周病の悪化によるケース

<歯周病>
歯周病は、歯を支えている歯槽骨が溶けてしまう病気です。そのため、歯周病が進行すると歯を支えきれなくなってしまい、ぐらついたり傾いたりすることがあります。それによって隙間ができ、歯が動くことで歯並びが悪くなってしまう場合があります。

<虫歯>
虫歯も歯並びが変化する大きな原因です。虫歯が進行して歯が大きく欠けると、その部分は反対側の歯と噛み合うことができなくなります。これにより、反対側の歯は次第に伸び、噛み合わせが乱れていきます。
さらに、重度の虫歯により抜歯が必要な場合は、隣接している歯がその空いたスペースに向かって移動したり傾いたりすることがあります。これも、歯並びが変わる一因です。

②普段の悪い習慣・癖があるケース

<頬杖をつく>
何か考え事をする時やテレビを見ている時など、ふとした瞬間に頬杖をついていることはありませんか?
頬杖をつくと、顎に負担がかかります。その力の強さは約4〜6㎏と言われており、長時間この状態が続くことで歯が動いてしまう可能性があります。
また、顎の位置がずれることも、歯並びが悪くなってしまう原因のひとつです。

<爪を噛む>
爪を噛む癖があると、前歯を前後に動かす力が加わるため、上下の歯がうまく噛み合わなくなったり前歯が突出したりしてしまうことがあります。
前歯の先端で爪を噛むので、歯がすり減ってしまい見た目も悪くなります。

<歯ぎしり>
食いしばりや歯ぎしりは、無意識のうちに行っていることが多いです。無意識下のため力の加減ができず、歯には自分の体重の2〜5倍の力がかかるとされています。

強い力で食いしばりや歯ぎしりをすることで、歯がすり減ったり割れたりして、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。

③親知らずとの関係

親知らずが原因で、歯並びが悪くなることがあります。
親知らずは、生えるスペースがなければ手前の他の歯を押し出すように生えてきます。横を向いて生えている場合は、手前の歯を押す力がより強いため、歯並びが悪化するケースが多いです。

④治療中の歯の放置

虫歯の治療を中断している場合も、歯並びの悪化に繋がります。
仕事が忙しくなった、痛みがなくなった、一度キャンセルをして行きづらくなったなど、治療が終わっていないにも関わらず放置してしまう人も珍しくなく、理由は人それぞれです。
しかし、治療途中の歯をそのままにすると、歯並びが悪くなるだけではなく歯を失ってしまうことにもなりかねません。
何らかの理由で治療を中断せざるを得ない場合は、担当としっかり相談するようにしましょう。

⑤お口周りの筋力低下

年齢と共に筋力は低下していきます。身体全体の筋肉だけでなく、顔や口周りの筋肉もです。60〜70歳頃を境に口周りや舌の筋肉が衰え出すと、飲み込む力も低下して、誤嚥性肺炎の原因となることがあります。
また、機能面だけではありません。口角が下がることで老けて見えるようになるという、見た目の印象にも影響を及ぼします。

歯並びが悪いまま放置するとどうなる?

噛み合わせが悪いと、食べ物を十分に咀嚼できないため消化不良になりやすいです。
また、不正な噛み合わせは顎に過剰な負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。主な症状として、顎の痛みや動きの制限、頭痛や耳鳴りなどが挙げられます。
一部の歯の負荷が強くなり、歯の破折や損傷のリスクが高まったり、ブラッシングやフロッシングが困難なことで虫歯や歯周病になりやすかったりもします。

このように、歯並びが悪い状態を放置すると、口内のみならず全身の健康に多大な影響を及ぼすおそれがあるため、適切な時期に矯正治療を受けることが重要です。

悪い歯並びの改善方法

①ワイヤー矯正

歯の表面にブラケットという装置を付けて、そこにワイヤーを通して徐々に歯を動かしていきます。
ブラケットは矯正期間中ずっと付けたままで、取り外し不可能です。そのため、食事や歯磨きがしにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、主に金属製のため、見た目を気にされる方も多いです。
通院の頻度は月に1回程度が一般的です。治療費は約60万円から80万円で、治療期間はおおよそ2年とされています。

②マウスピース矯正

少しずつ形が違うマウスピースを順番に装着していくことで歯を移動させます。マウスピースは透明なので、装着していても目立たないというメリットがあります。
また、取り外し可能なため、食事や歯磨きなどは通常通り行うことができ、衛生的で虫歯などのリスクを抑えることができます。
ただし、装置の装着時間は1日に20時間以上と推奨されており、装着時間が短いと計画通りに歯が動かない場合があります。患者様ご自身の管理がとても重要です。
通院の頻度は1〜2ヶ月に1回程度です。治療にかかる費用は約80万円から100万円で、治療期間はおおよそ2年とされています。

③部分矯正

全体的な歯並びを整えるものではなく、特定の部分に対してのみ行う矯正治療です。
全体矯正に比べると治療期間が短いですが、この治療が適用可能なケースは限定されています。
通院は月に1回程度を予定しており、費用は約10万円から30万円です。治療期間には個人差があり、おおよそ半年から1年半ほどかかります。

歯並びの悪化を防ぐ方法

歯並びを維持するためには、虫歯や歯周病の定期的なチェックと治療が不可欠です。もし虫歯や歯周病が見つかった場合はなるべく早く治療して放置しないようにしましょう。
毎日どれだけ頑張って磨いていても、ご自身の歯磨きだけではケアが不十分なこともあります。定期健診によってプロのチェックとクリーニングを行なう習慣を身につけることが大切です。
また、生活習慣や癖(歯を食いしばる、歯ぎしりをする、頬杖をつくなど)を改善していくことも、歯並びを悪化させないためには重要です。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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